<暗号理論 にも貢献> 数学者(整数論) 志村五郎氏死去   (谷山志村予想とフェルマーの最終定理 300年来の超難問証明に貢献) 2019年 5月3日 
志村五郎 先生の 書籍 と 物語ss


 数学の超難問「フェルマーの最終定理」の証明につながる予想を提唱した米プリンストン大名誉教授の志村五郎さんが3日、89歳で亡くなった。同大が発表した。

 志村さんは整数論が専門。1950年代~60年代に、故谷山豊・東京大助教授と共に楕円(だえん)曲線の性質に関する「谷山=志村予想」を提唱。この予想を手がかりに、提示から350年以上数学者を悩ませてきた整数論の難問、フェルマーの最終定理が、英国のアンドリュー・ワイルズさんによって95年に証明された。

 東大卒業後、同大助教授などを経て、64年から99年までプリンストン大教授を務めた。77年に米数学会「コール賞」、91年度に朝日賞を受賞した。


/////

数学者の藤原正彦さんは、大学院時代の指導教官から厳命されたそうだ。「フェルマーだけはやるな。数学人生終わりだよ」(『世にも美しい数学入門』ちくまプリマー新書)。

 ▼「(Xのn乗)+(Yのn乗)=(Zのn乗)でnが2より大きい自然数の解はない」。17世紀のフランスの法律家フェルマーは、「証明法をみつけた」とだけ本に書き残していた。この「フェルマーの最終定理」にどれほど多くの数学者が挑み、敗れ去ってきたことか。
谷山志村予想「フェルマーの最終定理」ss

 ▼360年後の1994年、米プリンストン大のアンドリュー・ワイルズ教授がようやく証明に成功する。そのカギとなったのが、「谷山・志村予想」と呼ばれる楕円(だえん)曲線に関する理論である。

 ▼谷山豊さんと志村五郎さんは、東大数学科で学術雑誌の貸し借りをきっかけに知り合った。谷山さんは31歳で謎の自殺を遂げる。当時プリンストン大に移っていた志村さんが、谷山さんの研究を引き継いだ。

 ▼藤原さんによれば、奇妙奇天烈で豪快だった谷山さんの理論を、志村さんが10年くらいかけて美しい姿に仕上げた。「谷山は正しい方向に間違えるという、特別な才能に恵まれていた」。親友を評する言葉は、なんとも味わい深い。フェルマーの定理の証明より、志村さんたちの予想の方が、数学への貢献は大きい、との見方さえあるそうだ。

 ▼志村さんは、中国の古典文学に関する研究書など、数学とは関係のない原稿も数多く残している。その一つが「丸山真男という人」と題したエッセーである。戦後の論壇に大きな影響力を持っていた政治学者に対して、歴史認識の誤りや教養の欠如を批判していた。今月3日、89歳で世を去った天才数学者の頭の中はどうなっていたのだろう。
/////

数学者・志村五郎の死
志村五郎 スケッチ700ss



5月3日、数学者の志村五郎プリンストン大学名誉教授が亡くなられたというニュースが流れた。志村五郎と言えば、フェルマーの大定理の証明においてもキーになった「谷山・志村予想」が有名であり、数学を学んだことのある学生ならその名を一度くらいは聞いたことがあるはずだ。

しかし、今回驚かされたことは、志村氏の死去のニュースがヤフーニュースで流れていたことだ。僕もヤフーニュースで志村氏の死を知った。いくら数学関係者の中で有名だったとは言え、ヤフーニュースで流れる程世間の注目を浴びているとは考えもしなかった。ヤフーニュースでこのニュースを見た人のうちどれくらいの人が興味を持ったのかはわからないが、数学研究というものが少しでも市民権を得られればと強く思う。ちなみに、谷山・志村予想のもう一人、谷山豊氏は、若くして自死をされている。

本屋の数学書コーナーに行くと、谷山豊全集というものが並んでいる。数学関係の全集とは一般の人にはなじみがないかもしれないが、全集が出されるほど谷山氏は偉大な数学者であった。そして志村氏も同様に偉大な数学者である。偉大な数学者や物理学者の研究に対しては、コレクテッドペーパーやコレクテッドワークスと言われる論文集が出されることがある。これらの論文集は偉大な学者の研究が一望できる非常に便利なものである。もしかしたら、これから志村氏の論文集も出るのかもしれない。と思ってAmazonで確認してみると、既に志村氏のcollected papersが出版されていた。やはり偉大だ。

/////
https://ja.wikipedia.org/wiki/志村五郎

/////
『世にも美しい数学入門』ちくまプリマー新書

藤原/正彦
1943年旧満州新京生まれ。数学者、エッセイスト。お茶の水女子大学理学部教授。米英の大学で教鞭をとった経験を持つ。数学者の論理的視点と日本文化を深く愛する情緒的観点による、独自の発言や作品で知られる 

小川/洋子
1962年岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。88年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞を受賞。91年「妊娠カレンダー」で第104回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
/////

神様が隠している美しい秩序 藤原正彦/小川洋子「世にも美しい数学入門」


映画が終わってトイレに行きたくて案内表示に従って歩いていく。
ここかと思ったら女性用で男性はもっと先だと矢印の表示がある。
すぐそこかと思って歩いて行くが曲がりくねった廊下が続いてなかなかトイレにつかない。
そうする内に建物の外に出てしまった。
矢印の表示はそこをまっすぐに進めとある。
外はちょっとした広場になっていて、どうやらトイレは向う側の街のなかにあるようだ。
おりあしく雨が降っていて躊躇しているとどんどん強くなる。
俺は映画館の係りの男に「案内が不適当だ」と文句を言う。
男は一向に気にしない様子で、へらへらと「こういう仕事をしたこともない人が勝手なことを言う」と嘯いた。
「莫迦にするな、俺だっていろんな仕事をしてるから案内表示の作り方くらい分かるぞ」と言ってるうちに場面が変わって俺は別の建物の前でうろうろしている。
そうです、夢です。
トイレに行きたかったんですね。
それと今読んでいるカズオ・イシグロの「充たされざる者」という940頁もある小説、読めども読めども悪夢のなかを歩いて行くような小説、それが夢のなかに投影されたに違いない。

悪夢のなかのとらえどころのない不条理な出来事の連続を追うのに疲れて、すっきりとした数学の世界のことでも読もうと積読本棚から取り出したのが本書だ。
小川洋子の「博士の愛した数式」は6年前に読んで感心した。
その紹介文を↓に添付しました。
毎週月曜日の朝、社員が出勤する前に前の週に読んだ本のことを書いて本は寄贈した。
短い時間に書き飛ばした紹介文を読むと、あの頃が懐かしくてたまらない。


その小川が数学者・藤原正彦と数学の面白さを語り合った本書、眠くなるまでのつもりが面白くてとうとう読んでしまった。
「三角形の内角の和が180度である」、、そうなんだ、これほど簡単だけど考えれば不思議な美しさに満たされたことはない、これを干からびた知識として暗記させられることなくこの世界に潜んでいる不思議な物語として教えられたら俺だってひとかどの数学マニアくらいにはなれたのだ、、から始まって、友愛数の話とか完全数、「オイラーの公式」については「博士の好きな、、」の重要なモチーフだったなあ。
江夏豊の背番号が28という完全数(自分の約数をすべて足すと自分になる数、1∔2∔4+7+14=28、しかも連続した自然数の和で表わせる、1+2+3+4+5+6∔7=28)ということを発見した作家の小川がこの小説を完成させた。
“数学は実用に役立たないから美しく素晴らしい”、という。
レンホウさんはなんというだろうか。


藤原は天才数学者の生まれる条件を三つあげる。
 
第一には神とか自然、伝統などにひざまずく心があること。
 
第二は美しいものを身近に観て育つこと。いくら知能指数が高くても美に敏感でないと数学者にはなれない。
 
第三は精神性を尊ぶ。
 
インドのラマヌジャンなどが代表例だが、日本人数学者も微積分の関孝和、弟子の建部賢弘、類体論の高木貞治、岡潔、岩澤健吉、「フェルマー予想」の証明に大きな役割を果たした「谷山=志村予想」の谷山豊、志村五郎、、などノーベル賞に数学部門があれば少なくとも20人は受賞していただろうという。
ヨーロッパ、ギリシャの人々にはゼロの発見や虚数の理解は難しいとも。
たしかにヨーロッパでは16世紀頃まで記数法が確立していなくて位取りも知らなかったと云うのは驚きだ。

「6以上の偶数はすべて二つの素数の和で表わせる」というゴールドバッハの問題など素数のこと、そして円周率!「ビュッフォンの針の問題」(ある一定の幅の平行線の間にその幅の半分の長さの針を投げた場合、その針が線に触れるか針の間に落ちるかのどちらかになるのだが、線に触れない確率はπ[パイ]分の1になる)、極めつけは上にもあげた「オイラーの公式」だ。
神の不可思議な手を感じる。

しかし、ゲーデルの「不完全性定理」のことなどを考えると、整然とした美しい数学の世界にもカズオ・イシグロが書こうとした不条理の混沌が横たわっているような気配でもある。

ちくまプリマー新書 



(1) 博士の愛した数式   小川 洋子   新潮社

 気になっていて、人からもすすめられていたホン。このところ読書欲すらなくなって這いずり回っていたが、ときどき書棚から「早く読んでよ」とウインクしていた。
3時間足らず一気読みでした。保阪さんに言わせると一気読みできるような小説はいい小説とはいえないそうだが大きなお世話だ。不覚にも何度か涙ぐみながら読み終わるのがもったいない気持ちになるほど博士とルート少年、それに主人公の世界に引き釣りこまれてしまった。
交通事故の後遺症で80分しか記憶が続かない(ほんとはちょっと分かりにくい設定だが、この際細かいこといわない)老数学者が家政婦として派遣された主人公とその息子のルートの前に繰り広げる数字の世界。数字は、人間が考え出したものではなく最初からあったもの、神の人間への贈り物、その世界が謎に満ちていることは悪魔の存在証明。
オイラーの公式なんてすっかり忘れていた。π(円周率)とi(マイナス1の平方根、すなわち虚数)を掛け合わせた数でe(自然対数の底)を累乗し、1を加えるとなんとゼロになる!これをこの小説では「果ての果てまで循環する数と、決して正体を見せない虚ろな数が、簡潔な軌跡を描き、一点に着地する。どこにも円は登場しないのに、予期せぬ宙からπがeの元に舞い下り、恥ずかしがり屋の i と握手をする。彼らは身を寄せ合い、じっと息をひそめているのだが、一人の人間が1つだけ足し算をした途端、何の前触れもなく世界が転換する。すべてが0に抱き留められる。」と書く。
仏教・禅のホンで明かされる宇宙の秘密にも通じる数字の完璧な・摩訶不思議な世界。その前で交わされる3人の愛の物語。いいおとぎ話です。 

/////

/////




志村五郎 先生の 書籍 と 物語ss



志村五郎 記憶の切繪図 鳥のように 700






モジュラーの世界のイメージss






志村五郎先生の書籍(1部)ss






参考

http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~kyodo/kokyuroku/contents/689.html

https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/~abenori/conf/20150817.html

http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~narita/ss2011_proceedings.pdf

http://ntw.sci.u-toyama.ac.jp/ss2017/

http://www.ist.aichi-pu.ac.jp/~tasaka/ss2018/index.html

https://core.ac.uk/download/pdf/42026066.pdf

/////
ワイルズによるフェルマー予想の解決にも岩澤理論は大きな役割を果たした。 また、これ以外にも日本人数学者の結果が大きく寄与している。例えば、 肥田(晴三)の理論が有効に用いられたし、解決への道筋は谷山・志村予想を 経由するものであった。
/////
//////



https://www.youtube.com/watch?v=KjvFdzhn7Dc&list=PL6PDU-7OA2gdvu3jhxo1QABgR9SGeCkCb



量子情報理論( 暗号と量子コンピュータ 耐量子計算機暗号  量子論のための表現論など)

表現論入門セミナー 具体例から最先端にむかって 平井 武(共著)   山下 博(著) 遊星社 / 星雲社(発売)
量子情報理論(第3版) 佐川 弘幸(著)   吉田 宣章(著)
相対性理論 小玉英雄(著)
暗号と量子コンピュータ 耐量子計算機暗号入門 高木 剛(著) オーム社
量子論のための表現論 - 林 正人 (著)
量子情報への表現論的アプローチ - 林 正人 (著)
///// 

参考

感動!「350年の難問解決! フェルマーの最終定理」 1995年2月13日( 数学[整数論]) 

数学 「350年の難問解決! フェルマーの最終定理」 1995年2月13日( 数学[整数論]) 

京都 VSOPも感動! (谷山・志村予想 がカギ)350年の難問解決! フェルマーの最終定理」 1995年2月13日( 数学[整数論]) 

京都 VSOPも感動!「350年の難問解決! フェルマーの最終定理」 1995年2月13日( 数学[整数論]) 
//////

//////

京都賞 受賞記念講演 黒澤 明(思想・芸術部門映画・演劇)、アンドレ・ヴェイユ(基礎科学部門 受賞(数学 整数論・代数幾何学など))国立京都国際会館へ (大学の研究室 教授らとも、京大の友人とも)ame 

あの頃考えていたこと(学問編)メモvol.2  数学 整数論(志村理論)を知る 「数を読む」Jugem
 

あの頃考えていたこと(学問編)メモvol.1  数学 整数論(志村理論)を知る 「数を読む」 se
 

数学 整数論「素数の宇宙の世界」 Dream of G. Shimura? (志村理論:志村多様体・志村ゼータ関数・志村曲線・志村モデル・志村系リフト・・) 【今日の数学者】2月23日生 志村五郎 li
 

1993年6月23日 プリンストン大学のA.ワイルスが、フェルマーの最終定理の証明を宣言 fc2
 

1994年9月19日 プリンストン大学のA.ワイルスが、フェルマーの最終定理の証明を修正 li
 

1995年2月13日 プリンストン大学のA.ワイルスが、フェルマーの最終定理の証明(完成)se
 

感動!数学の歴史 「350年の難問解決! フェルマーの最終定理」 1995年

//////